日本にも最低賃金があるように、経済成長著しいベトナムでも最低賃金があります。
 ベトナム政府が毎年発表していますが、近年は賃金上昇率の低下がみられます。
 ベトナムの通貨は、VND(ベトナムドン)です。
 ベトナムの最低賃金は、ベトナムを4つの地域で分けて決められます。地域Ⅰは、ハノイやホーチミンのような都市部を指します。田舎の方に行くに従って、地域Ⅱ、地域Ⅲ、地域Ⅳとなっています。

ベトナムの最低賃金の推移

ベトナム政府の発表した数字を表に表します。 
金額は、数字が大きくなるので、百万VNDとしてあります。

 1999年2006年2008年2009年2010年
地域Ⅰ6387100120134
対前年比39.0%14.9%20.0%11.7%
地域Ⅱ567990108119
対前年比42.1%13.9%20.0%10.2%
地域Ⅲ49718095104
対前年比45.8%12.7%18.8%9.5%
地域Ⅳ92100
対前年比8.7%
 2011年2011年2013年2014年2015年
地域Ⅰ155200235270310
対前年比15.7%29.0%17.5%14.9%14.8%
地域Ⅱ135178210240275
対前年比13.4%31.9%18.0%14.3%14.6%
地域Ⅲ117155180210240
対前年比12.5%32.5%16.1%16.%14.3%
地域Ⅳ110140165190215
対前年比10.0%27.3%179%15.2%13.2%
 2016年2017年2018年2019年2020年
地域Ⅰ350375398418 
対前年比12.9%7.1%6.1%5.0% 
地域Ⅱ310332353371 
対前年比12.7%7.1%6.3%5.1% 
地域Ⅲ270290309325 
対前年比12.5%7.4%6.6%5.2% 
地域Ⅳ240258276292 
対前年比11.6%7.5%7.0%5.8% 

 では、2019年の地域Ⅰの月の最低賃金は4,180,000VNDを日本円に直すといくらになるのか?

 為替は毎日変動しております。
 2019年5月19日の為替レートをアプリで調べてみました。
 1円=212.514VND

  つまり、ベトナムの月の最低賃金は、都市部で 19,669円 となります。

 あくまでも、最低賃金ですから、この金額よりも高く求人募集されます。

 先程の表は、数字の羅列なので、グラフにしてみます。
 地域Ⅰの都市部の最低賃金推移と最低賃金の対前年比(%)でみてみます。

2019年ベトナム最低賃金

 年々、上昇率が低下しているのがわかります。
 2011年が2回最低賃金が上がっています。管理人マルちゃんも、このときベトナムで働いていましたが、この時は労働者側の賃金アップの声が高くて、政府も動かざるを得なかったと記憶しています。

ベトナムの物価は

管理人のベトナム家族の物価観

 賃金が低いというとは、物価も低い訳ですが、日本と相対的に比較してみると、日本の方が物価が低いように感じます。
 管理人のベトナムの家族にベトナムの現在の価格を聞いてみました。

 円換算するのに、前述の為替 1円=212.514VND では、ややこしいので、1円=200VNDとします。
 こうすると、VNDの下3桁をとって、5を掛ければ、早いです。
 もし、観光で出かけたら、計算機不要で簡単に円換算できます。

 下表は、ベトナムの家族に今のベトナム物価水準の参考にいくつか聞いてみました。

 VNDVNDの円換算日本の価格(円)
ガソリン1L18,000VND90円150円
ビール10,000VND50円200円
お弁当(安い弁当)25,000VND125円400円
フォー(米の麺)30,000VND150円600円
ホテル(ビジネスホテルクラス)300,000VND1,500円6,000円

 ガソリンを除けば、やはり安いですね。ベトナムはバイク社会ですから、バイクの燃費はいいので問題ないでしょうか。ホテルは5つ星とかは、比較対象外です。ベトナム人にとって、何が高いかと云うと、自動車のようです。関税撤廃を目指すことを何年も前からベトナム政府は云ってましたが、いまでも関税で購入価格が倍になっていると聞きます。

 この表を見ると、日本人は、ベトナム旅行に行きたくなるんじゃないでしょうか!(^^)!

ベトナム政府 消費者物価指数(CPI)

 下の表が、ベトナム政府の統計でJETROにあった表を引用します。
2019ベトナム賃金と物価 緩やかですが、物価は上昇していることがわかります。
 最低賃金の上昇率が、物価上昇率より上回っているので、安定した経済活動が維持・継続していることがうかがえます。

マルちゃんの一言

 このようにベトナムの最低賃金も物価も低いことが分かったかと思います。
 だから、日系企業は安い労働力を求めて、ベトナムに進出しているわけです。まだまだ、経済発展続けるベトナムに日本からの進出は続くでしょうね(中国が変わってきていますから)。

 あと、海外旅行には、もってこいの観光地ですね!!